中国水産業の概要

中国の漁業(平成11年)は,漁業法を実施してから14年経過し,この間著しい伸びを見せている。なかでも,養殖生産量の伸びが著しく,水産物の総生産量に占める割合は,昭和60年の44%から58%へと増加し,漁船漁業と養殖業とが逆転した。平成11年における中国水産物総生産量は,4,122万トンと実に世界の1/3強を占め,平成2年から10年連続世界一位を維持している。
 昭和60年代初頭中国の生産量は,約800万トン(日本:約1,300万トン)であった。当時食料の増産は国の重点政策の一つであり,21世紀への目標値を1,800万トンとした。この目標達成は困難かと思われたが,平成5年には既に1,785万トン(速報値:中国の海藻は干物換算であり,大部分の貝類は殻を除く)に達し,7年も早くほぼ目標に達した。この量は無論世界第一位(世界総生産量の約20%)であり,これを国際的な統計に換算すると,既に2,000万トン近く(当時の日本の2倍強)に達した。
 その後,漁業総生産に占める養殖業(淡水及び海面)の生産比率を50%から70%にまで引き上げる計画を立て,海面養殖業(例えば平成4年:243万トン;乾燥重量,世界第一位)が,その一部を担うことになった。さらに驚くことには,目標値を2,850万トン(世界総生産量の25〜30%)へと上方に軌道修正後,平成8年にほぼ目標の約2,800万トンをあげ,これも5年の前倒しで達成した。これは同時期の日本の約3倍強に当たる。
 

青島 近海養殖

煙台 水産物加工工場

 山東省 青島の漁業 (海産物)の概要

山東半島は中国の海岸線の一番長い省であり、全国の1/6(3000Km以上)を占めている。    海胆、アワビ、車えびなどの輸出量も全国一である。   多くの食品加工工場を有し、日本へ安全、おいしい食材を提供している。

   青島は中国の重要な港の1つで、海岸線の長さは730.64キロメートル、沿海地帯には49カ所の港があり、69の島々がある。青島の漁業は近年急速に発展していて、2000年の水産物総生産量は126.5トン、市民1人当たり生産高は180キログラム、水産業の総生産額は111.2億元、漁師1人当たり収入は6400元であり、水産業の総生産額は青島市における第1次産業全体の3分の1を占める。

青島 国際漁業博覧会

毎年10月、中国青島市内で「アジア最大の水産食品及び養殖ショー」と銘打つ漁業、養殖業、水産食品の展示会が開催されます。

淡海水養殖,各種水産加工,遠洋漁業,改良水産品種,水産冷凍,加工,保鮮技術設備,水産品加工,水産医療保険食品,水産工芸品,漁船,漁具,漁業技術設備,飼料加工,釣具などを展示します。

青島 国際漁業博覧会 華青が手配できる 煙台、日照、威海
海産物加工工場

青島漁業の強い味方:中国科学院海洋研究所 

(1)中国科学院海洋研究所の組織・規模等
 中国科学院海洋研究所は青島に位置し、中国科学院に所属し,海洋科学に関する総合研究機関として,昭和25年に設立された。職員数約800名(科学技術従事者:600名余)を数え,この内教授職相当約60人,助教授職相当約170人を擁し,施設ともども中国において最大規模を誇る。また,学位(修士・博士)審査・授与権も付加されており,海洋科学国家第一級学位授与機関・国家重点後継者養成機関にも位置付けられているなど,最も権威がある機関として不動の位置にある。
 組織は,実験海洋生物学開放研究試験室,海洋生物技術研究発展センター等7つの「研究系統」,科学技術会社を擁する1つの「開発系統」,海洋生物標本館,海洋科学・技術人材教育センター,情報センター,図書館等5つの「支援系統」,及び海洋科学・技術企画・管理部,財務・資産管理部等5つの「管理系統」からなる4つの系統から構成されている。さらに,大型研究船2隻(2,748トン及び848トン)と各種の実験施設を有す。当該分野における予算獲得額は最高である。研究成果の一部を「開発系統」に所属する会社をとおして販売し,資金獲得の補填としており,自前の資金確保は,我が国では馴染みの薄い制度であるが,中国においては珍しいことではない。
 これらの体制の下,研究対象は水産増養殖,生物生態等,水産を含む海洋生物全分野の生物系及び海洋物理,海洋気象,海洋化学,海洋地質,地球物理等非生物系も網羅し,海洋科学全般を対象としている。創立が海洋生物等の研究を発祥としているせいか,伝統的に海洋生物学に対する研究が強く,世界でもトップクラスの輝かしい業績を持ち,その活動は世界において高い評価を得ている。海洋科学の分野において,現代中国の顔として,各種の国際会議を主催するとともに,指導的機関としての役割を十二分に発揮している。
 特に水産増養殖研究に関しては,遺伝・育種,繁殖,栄養,環境,魚病等,当所が担う総ての分野において,大量種苗生産技術(ノリ・コンブ大量培養,ヒラメ,マダイ,大正エビ,中国ホタテ等),海藻化学,放流技術開発等の技術開発に始まって,海洋牧場(エビ,貝・藻類増養殖,栽培漁業,資源)研究,各種養殖施設研究等,室内基礎研究から高級技術の応用及び開発研究を,黄海・東海を含む西太平洋を中心とした海域において幅広く行っている。この他に,生物生産力・生態研究,海洋生物資源,ハイテク等が基盤研究として,これら生物系研究を支えている。
 一方,海洋構造,潮汐・波浪,大気海洋相互作用,赤潮・汚染等環境保全,付着生物防止,海洋地球化学,海洋資源化学,海洋腐食防止,海底地形,海洋地質・海底岩石,海洋浸食,地殻変動・地球物理,海洋モニター,海洋機器開発,港湾建設に関する技術開発等,非生物系分野も生物系分野に遜色がない。
 この中で,当面の重点研究分野として,実験海洋生物学・海洋バイオテクノロジー,海洋生物・生態学,海洋循環・海洋力学過程,海洋堆積・古環境が特に取り上げられている。同時に,国民経済の発展のために,海水養殖新技術開発,応用化学,海洋工学技術開発研究を重視している。このように基礎研究をベースに,その範疇は応用から広く開発研究までに及んでいる。

 

 
 
 


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